作品ご紹介

小林小百合

ドグラ・マグラ『Let me alone』-そっとしておいて-小林小百合

ドグラ・マグラ『Let me alone』-そっとしておいて-

権藤凱曉

グリーン・ファーザー『緑の記憶 獅子の意思』権藤凱曉

グリーン・ファーザー『緑の記憶 獅子の意思』

佐藤ゆかり

グリーン・ファーザー『Gift』佐藤ゆかり

グリーン・ファーザー『Gift』

重藤裕子

グリーン・ファーザー『小さなアジア』重藤裕子

グリーン・ファーザー『小さなアジア』

杉本一文

グリーン・ファーザー『種』杉本一文

グリーン・ファーザー『種』

丹野恵理子

グリーン・ファーザー『Mother Earth』丹野恵理子

グリーン・ファーザー『Mother Earth』

寺澤智恵子

ドグラ・マグラ『第七号室』寺澤智恵子

ドグラ・マグラ『第七号室』

東マユミ

ドグラ・マグラ『誇大妄想狂』東マユミ

ドグラ・マグラ『誇大妄想狂』

松永ゆかり

グリーン・ファーザー『大地の唄』松永ゆかり

グリーン・ファーザー『大地の唄』

宮島亜紀

グリーン・ファーザー『杉山龍丸に捧ぐ』宮島亜紀

グリーン・ファーザー『杉山龍丸』に捧ぐ

展覧会のご案内

ドグラ・マグラとは…

ドグラ・マグラ銅版画展

 夢野久作〔ゆめのきゅうさく/1889年(明治22年)~1936年(昭和11年)〕が構想十余年の果てに完成させた、日本探偵小説三大奇書の一つに数えられる『ドグラ・マグラ』。1935年(昭和10年)に松柏館書店から出版された当初の宣伝文句には、「日本一幻魔怪奇の本格探偵小説」、「日本探偵小説界の最高峰」、「幻怪、妖麗、グロテスク、エロティシズムの極」とうたわれ、大きな反響を呼びました。小説の内容が常人の頭では考えられない、余りにも奇抜なものであるため、今日でも毀誉褒貶が相半ばしています。

 本展では、この奇怪な小説『ドグラ・マグラ』に魅かれ、刺激を受け、そしてその世界に挑んだ10人の銅版画作家による作品約30点を展示いたします。

 さらに、夢野久作の長男でインドの砂漠を緑化させた「グリーン・ファーザー」こと杉山龍丸〔すぎやまたつまる/1919年(大正8年)~1987年(昭和62年)〕へのオマージュ銅版画もあわせて展示いたします。何卒是非ご高覧ください。

〔図版=寄せ描き銅版画『SEIGA 生命の樹』(C)TEAM Q SAKU & Friends「ドグラ・マグラ銅版画展」DM案内状ハガキより〕

※2015年7月4日(土)午後5時からオープニングパーティーを開催します。是非


開催概要

展覧会名
ドグラ・マグラ銅版画展「ドグラ・マグラの血脈~夢野久作とグリーン・ファーザー」
会期
2015年7月4日(土)~7月12日(日) ※8日(水)休廊
開廊時間
午前11時~午後6時
入場観覧料
無料
出品作家
小林小百合/権藤凱曉/佐藤ゆかり/重藤裕子/杉本一文/丹野恵理子/寺澤智恵子/東マユミ/松永ゆかり/宮島亜紀 (以上10名・50音順・敬称略)
展示内容
銅版画約30点
販売
展示作品は一部を除き販売します。
作家来場日
調整中
パーティー
2015年7月4日(土)午後5時~ オープニングパーティーを開催します。

作家紹介

小林小百合(Sayuri Kobayashi)

ドグラ・マグラ『Let me alone』-そっとしておいて-小林小百合

 『ドグラ・マグラ』では、胎児が母の胎内で「生物の進化」を辿り、主人公が過去へと自分の系譜を辿り、「グリーンファーザー」では杉山家の系譜を辿りました。私自身、10年以上の時を経てこの作品と再会し、『ドグラ・マグラ』や杉山家の個々人の歴史、また自分の辿って来たいくつもの点と点が繋がり、今回の展示に帰着したのは、不思議で意味深いものです。

〔略歴〕1976年福岡県うきは市生まれ。パリの工房で銅版画を学ぶ。儚さの中にも強い意志を見せる表現を模索中。

〔図版=ドグラ・マグラ『Let me alone』-そっとしておいて- 小林小百合/文=小林小百合「ドグラ・マグラ銅版画展」展覧会図録(2014年発行)より〕


権藤凱曉

グリーン・ファーザー『緑の記憶 獅子の意思』権藤凱曉

 『ドグラ・マグラ』という、ビッグタイトルにどう対峙するか?それがこの画の第一歩であった。今作はディープエッチ、工夫防蝕膜による縄目文様と、用意していた新技法を試している。「グリーン・ファーザー」の版画は一発腐蝕で出来た荒々しさもあり、概ね満足である。満丸氏、立石ファミリー、そして杉山家の足跡に集う方々との幸福な出会いに感謝。

〔略歴〕東京都生まれ。仏具を扱う祖父の影響で創作物への執着を抱く。古典技法と版表現へのゆるぎない追及。

〔図版=グリーン・ファーザー『緑の記憶 獅子の意思』権藤凱曉/文=権藤凱曉「ドグラ・マグラ銅版画展」展覧会図録(2014年発行)より〕


佐藤ゆかり (Yukari Sato)

グリーン・ファーザー『Gift』佐藤ゆかり

 版画を作るために夢野久作を読む、という特別な体験を通じて、制作の間口を少しだけ広げることができたように思います。

 『ドグラ・マグラ』では、最も印象に残った場面、振り返る一郎を描きました。

 「グリーン・ファーザー」については、龍丸さんの偉業への素直なオマージュを表しました。

〔略歴〕横浜生まれ。慶應義塾大学文学部卒業。詩や文学を題材にした絵本などを創作。夢野久作ワールドに初挑戦。

〔図版=グリーン・ファーザー『Gift』佐藤ゆかり/文=佐藤ゆかり「ドグラ・マグラ銅版画展」展覧会図録(2014年発行)より〕


重藤裕子(Yuko Shigeto)

グリーン・ファーザー『小さなアジア』重藤裕子

 夢野久作の作品も、杉山三代についても、この度の展示に知るきっかけをもらいました。「グリーン・ファーザー」から始まり久作の短編、『ドグラ・マグラ』を経て、『龍宮』の図像が浮かびました。加えて龍丸の残したエッセイを読み、『小さなアジア』が生まれました。時代と、自らの生を引き受ける覚悟のようなものを、私も受け取ったように思います。

〔略歴〕1980年広島県生まれ。理学部生物科卒業。生命の神秘を精緻に描く。ISSJ(社会福祉法人 日本国際社会事業団)職員。カンボジアの子供たちを支援。

〔図版=グリーン・ファーザー『小さなアジア』重藤裕子/文=重藤裕子「ドグラ・マグラ銅版画展」展覧会図録(2014年発行)より〕


杉本一文 (Ichibun Sugimoto)

グリーン・ファーザー『種』杉本一文

 …ブウウウーーーンンンン…。『ドグラ・マグラ』は大変難解な課題となりました。私の頭の中に何が…棲みついてしまったのか。…ウウウウ。 ンンンン…。

〔略歴〕1947年福井県生まれ。横溝正史角川文庫カバー絵など書籍を中心にイラストレーション、銅版画を多数描く。

〔図版=グリーン・ファーザー『種』 杉本一文/文=杉本一文「ドグラ・マグラ銅版画展」展覧会図録(2014年発行)より〕


丹野恵理子(Eriko Tanno)

グリーン・ファーザー『Mother Earth』丹野恵理子

 初めて……ブウウーーーンンン、に出会ったのが15年程前。大好きな『ドグラ・マグラ』を描く機会をいただき再度読み直したものの、やはり難解。二人の魂は眠りながらも夢の中でつながって…などとめくるめく想像。何度読んでも新鮮です。

〔略歴〕1973年福島県生まれ。『ドグラ・マグラ』を愛読。妖艶怪奇な世界を描く。

〔図版=グリーン・ファーザー『Mother Earth』丹野恵理子/文=丹野恵理子「ドグラ・マグラ銅版画展」展覧会図録(2014年発行)より〕


寺澤智恵子(Chieko Terasawa)

ドグラ・マグラ『第七号室』寺澤智恵子

 「私」が目覚めた「第七号室」と、正木博士が居た標本室を重ねて描きました。冒頭の目覚めの場面印象的ですが、標本室のこれから始まる複雑怪奇な物語を予兆するオドロオドロしい描写に強烈な魅力を感じ、どちらも捨てがたく両方を重ねました。『パンジャブ』はグリーン・ファーザーこと龍丸の姿です。「緑の奇跡」のイメージを描きました。

〔略歴〕1978年埼玉県生まれ。空間演出デザインを学んだ後、濃密な黒の銅版画世界へ。心の内の迷宮都市を描く。

〔図版=ドグラ・マグラ『第七号室』寺澤智恵子/文=寺澤智恵子「ドグラ・マグラ銅版画展」展覧会図録(2014年発行)より〕


東マユミ(Mayumi Higashi)

ドグラ・マグラ『誇大妄想狂』東マユミ

 「ドグラ・マグラ銅版画展」を開催するにあたっての趣旨を聞いて、本を読みました。構成力、表現力、技術力…等、作品制作に私の力が及ぶか心配しましたが、完成した作品は何とか追いつく出来ばえになったと思います。「求めよ、さらば与えられん…」まさにこの一言です。不安が自信に変わった展覧会となりました。

〔略歴〕1973年岡山県生まれ。洋画、人形、硝子など多様な美術技法を経験。龍丸のエッセイ『ふたつの悲しみ』に感銘。

〔図版=ドグラ・マグラ『誇大妄想狂』東マユミ/文=東マユミ「ドグラ・マグラ銅版画展」展覧会図録(2014年発行)より〕


松永ゆかり(Yukari Matsunaga)

グリーン・ファーザー『大地の唄』松永ゆかり

 私が初めて『ドグラ・マグラ』を手に取ったのは福岡教育大の購買でした。帯に「この本を読んだ人は必ず気が狂う」というようなことが書かれていて、その奇妙な言葉に魅かれさっそく購入、一気に読んだことを覚えています。美術科教棟の版画実験室で版画を始めた頃でした。版画と読書三昧、若くて生意気議論と友人、あの頃を思い出させてくれたこの展覧会に感謝! 

〔略歴〕1956年福岡県生まれ。九州造形短期大学油絵科卒業、福岡教育大学で銅版画を学ぶ。フランス料理店のマダム。

〔図版=グリーン・ファーザー『大地の唄』松永ゆかり/文=松永ゆかり「ドグラ・マグラ銅版画展」展覧会図録(2014年発行)より〕


宮島亜紀 (Aki Miyajima)

グリーン・ファーザー『杉山龍丸に捧ぐ』宮島亜紀

 『ドグラ・マグラ』は読む人のそれぞれの記憶がシンクロして、「人間って?私って何だろう?」と、それぞれが答えを探す本なのだと思います。『胎児の夢』は母の胎内で亡くなった私のもう一人の兄のことを想って描いた私自身の『胎児の夢』です。『杉山龍丸に捧ぐ』は久作の童話『白髪小僧』に天国の龍丸を重ねて、久作幻想世界の王子として描きました。

〔略歴〕1972年東京都生まれ。「胎児の夢」を探求して筑紫野を訪れ、杉山三大研究会に参加。本展覧会のキュレーター。

〔web〕 http://aki-remains.com

〔図版=グリーン・ファーザー『杉山龍丸に捧ぐ』宮島亜紀/文=宮島亜紀「ドグラ・マグラ銅版画展」展覧会図録(2014年発行)より〕


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