牛尾篤展-油彩画と銅版画-『花のようなひと』岩波書店刊出版記念|2006年6月10日(土)〜6月24日(土)〔※水・木曜日休廊〕
『花のようなひと』(佐藤正午・著、牛尾篤・画、岩波書店、2005年発行)の出版を記念した牛尾篤先生による油彩画と銅版画の展覧会「牛尾篤展」をご紹介。

展覧会のご案内
昨年秋、全国の三越デパートで大々的に開催された『英国展』。このイメージポスターに採用されたのが、牛尾先生による銅版画作品です。電車の中刷り広告や新聞広告、ポスター、チラシ、懸垂幕、POPなど、あらゆる媒体に作品が使用されましたので、きっと一度はご覧になったことがあることと思われます。
その同じ年の9月、岩波書店から佐藤正午・著、牛尾 篤・画による『花のようなひと』が出版されました。本展はこれを記念して、同書のために書き下ろされた装画(銅版画による原画作品)15点を含む銅版画作品を25点、そして油彩画作品を9点、計34点を一堂に展示致します。
ウィーンへの留学経験を活かしながら、ヨーロッパのカフェの文化を甘く切なくユーモラスに描いた牛尾先生の、不思議な文化の香りが漂う作品群を是非、ご高覧ください。
〔図版=『My Cat』 牛尾篤 油彩画20号〕
牛尾篤展-開催概要
短編小説に収録の銅版画 錦で牛尾さん個展

イラストレーターとしても活躍する東京都武蔵野市の銅版画家、牛尾篤さん(四七)の個展が中区錦三のギャラリータマミジアムで開かれている=写真。二四日まで。
名古屋市で二回目の個展。今回は作家佐藤正午さんの短編小説「花のようなひと」(岩波書店)に、銅版画が挿絵に使われたのを記念して開かれた。
会場には、油彩画八点と、短編小説に収録された一七点を含む銅版画二五点の計三三点を展示。ウィーン留学の影響で、ほとんどの版画にギリシャ彫刻のような彫りの深い顔立ちの女性が描かれている。カフェを題材に取り入れた作品も多い。 訪れた二十代の主婦は「版画はもっと線が鋭いと思っていた。淡い色使いと柔らかな輪郭でかわいらしい」と見入っていた。問い合わせは同ギャラリー=電(957)3603=へ。
写真=おとぎばなしのような幻想的な銅版画が並ぶ会場=中区錦三のギャラリータマミジアムで。
(中日新聞記者;山口哲人)
〔中日新聞6月23日(金)朝刊より〕
牛尾篤展
10日(土)〜24日(土)、前11時〜後6時、名古屋市中区錦3丁目のギャラリータマミジアム(栄駅、電話052・957・3603)。ウィーンの美大で版画を学び、本の装丁や雑誌の挿絵などでも活躍する。作家・佐藤正午さんの短編小説集「花のようなひと」(岩波書店)に添えた人物や花の銅版画25点。花を通して女性の細やかな心の動きを描いた小説の世界を、洗練された筆致と柔らかい色合いで表現した。ウィーンのカフェから眺めた風景を題材にした油彩画8点も。水・木休み。
〔朝日新聞2006年6月8日(木)夕刊より〕
『憧れのウィーン便り』(株式会社トラベルジャーナル1999年刊「あとがき」)より一部抜粋
なぜ、美術の勉強をするのにウィーンを選んだのか、と聞かれて答えに困ることがあります。一般的、公式的な答えとしては、世紀末芸術・ウィーン幻想派に関心があったから。しかし、非公式かつ実際のところは、本場の洋館に住み、カフェに入り浸ってみたかったから、というのが本音です。
もう少し、この本音の部分を説明すると、どうやら私は芸術家の作品より、彼らが通ったカフェやアトリエに興味を持ってしまうタイプの人間らしいのです。過去の芸術家たちが身を置いた空間を体験することによって、自分も素晴らしい作品が描けるのではないかという、実に他力本願的な考えが、私をウィーンに向かわせたのでした。
牛尾 篤 (うしお あつし)
1958年島根県生まれ/1984年多摩美術大学油画科卒業/1984〜88年ウィーン応用美術大学に留学/ウォルフガング・フッター氏に師事/1985年牛尾篤個展(AAIギャラリー/ウィーン)/1990年期待の新人賞作家展(伊勢丹新宿店美術画廊)/1996年牛尾篤個展「クライネ・エスプレッソ」(ギャラリーイヴ/経堂)/1997年牛尾篤個展「ターゲ・ブーフ」(ギャラリーイヴ/経堂)/1998年牛尾篤個展「キンダー・シュピール」(ガレリアグラフィカ/銀座)/1999年『憧れのウィーン便り』(トラベルジャーナル社)出版 2000年 牛尾篤個展「カフェにて」(青木画廊/銀座)/2005年牛尾篤個展「憧れのウィーン便り」(ギャラリータマミジアム)/『版画芸術』第129号巻頭オリジナル版画制作(阿部出版)/「英国展」(全国の三越デパート)イメージポスター原画制作/『花のようなひと』出版(佐藤正午 著・牛尾 篤 画:岩波書店)/2006年牛尾篤個展「花のようなひと」(ギャラリータマミジアム)/その他;国内外の画廊で個展を開催し、現在は画家・銅版画家として雑誌へのイラスト連載や書籍の装丁等で活躍中。/主な装丁;『夢の景色』(早坂暁著/文化出版局)/『若きウェルテルの悩み』(ゲーテ著/新潮文庫)/『室町少年倶楽部』(山田風太郎著/文春文庫)/『逃亡用迷路』(永井元章著/ふらんす堂)/その他多数
〔図版=『Das Fenster(窓)』 牛尾篤 銅版画〕
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