齋正機クレヨンドローイング展-『絵日記のように』|ギャラリータマミジアム

齋正機クレヨンドローイング展-絵日記のように|2003年10月2日(木)〜10月12日(日)〔※水・木曜日休廊〕|午前11時〜午後6時

日本画家の齋正機先生による「絵日記のように」をテーマとしたクレヨン画作品の展覧会「齋正機クレヨンドローイング展」をご紹介。

齋正機クレヨンドローイング展-展覧会のご案内

展覧会のご案内

 齋正機先生の「機」は機関車の「機」です。奥羽本線で機関士をしていた父親からその名を頂いたそうです。父親である正義(まさよし)さんは二年前に他界されましたが、とても固いお人柄で、昭和の国鉄時代には東北の田園風景の中を力強く、蒸気機関車を走らせていたそうです。それでは、蒸気機関車の中から見ていた東北の風景とは、いったいどのようなものであったのでしょうか。


 齋正機先生は、父親がおそらく毎日のように見ていた風景を辿るかのように、クレヨンを走らせます。春夏秋冬、四季を通じて描かれる山村の風景。描かれた風景の中には、そう、そこには、かつて宮沢賢治の小説をはじめて読んだときのような感覚が呼び覚まされます。どことなく懐かしくて、誰もが一度は見たことのあるような心の中の風景。そして、研ぎ澄まされた感覚のみが作品の中に与えることのできる“透明感”。


 どこからともなく頭の中に浮かぶこの不思議な感覚は、きっと誰もが持っている共通感覚なのでしょう。齋先生はきっと、この感覚の源を捜し求めながら、自分の生の原点を探っているのではないでしょうか。父親が見てきたであろう東北の風景と、実際に自分が生まれ育った環境で見てきた故郷・福島の記憶は、作品に単なるノスタルジアを投影させているだけではありません。作家と鑑賞者がもっている共通感覚を作品の中に取り込むことによって、記憶を昇華させ、作品にリアリティを与えているように思われます。何卒是非ご高覧ください。


 なお、本展では特別に、齋正機先生による鉛筆画ドローイングも併せて公開致します。普段は決して公開しない、純粋なイメージの源泉を辿ることのできる貴重な作品群ですので、是非お見逃しのないよう、ご来廊ください。

〔図版=2003.4.26 『ハルノミドリ』 齋正機 クレヨンドローイング 2003年〕


齋正機クレヨンドローイング展-開催概要

展覧会名
齋正機クレヨンドローイング展-絵日記のように
Masaki Sai Exhibition 2003-CRAYON DRAWINGS
展覧会会期
2003年10月2日(木)〜10月12日(日)
休廊日
水・木曜日
開廊時間
午前11時〜午後6時
入場観覧料
無料
出品作家
齋 正機 (さい まさき)
作家来廊日
2・3・4・5・6・7・11・12日
展示内容
クレヨン画/鉛筆画/ドローイング

齋正機|語録

クレヨンドローイングについて

 ドローイングと絵日記、タブローも作りながら、自分が本当に求める感覚をゆっくり探そうと思っています。急いで探してしまうと、何となく薄っぺらい作品になってしまう気がします。ハガキ大の紙にクレヨンで、日々見たものを自分の感覚で絵日記として気楽に描いています。自分のその日の色の作品として残しておきたい。突然それが本画になったりもしますから。


 しかし、ドローイングと絵日記は基本的には発表しないことを前提にしています。作品化しようとして描くと、意図的な造形意識が出過ぎてしまうのがその理由です。


 また、気になったものはその都度スケッチブックに描きとめています。歩きながら、その場面ごとで自分の心がちょっとだけ揺れる感覚を大切にしておかないと、大切なものが日常生活の中でどこかにいってしまいそうな気がするからです。それを取り戻すための作業かもしれません。自分が求めるものの原点を見つめていかないと、よどんでしまうような気がしています。(齋正機)

〔図版=2003.4.20 『ユウヒノクラ』 齋正機 クレヨンドローイング 2003年〕


制作姿勢について

 私の絵を見て“癒し”という人は多いのですが、以前はそう言われるのが結構悔しかったりもしました。従来の日本画から脱皮しようというムーブメントの中で、表現に走り、金箔や黒を使うなど色彩を無視して質感重視の制作をしてきましたが、どうしても苦しくなってきたのです。新しいものを自分の中で求めようとしましたが、それが自分にはないことがわかってきました。憧れるほど強い人たちがたくさんいる中で、自分はそんなにアクが強い人間ではないということ、その人たちとは役目が違うことにかえって気付かされました。五〜六年前のことです。


 そして、自分の好きな感覚だけを出そう、素直になろうと思い始めました。本当は色彩を使いたいこと、小さい頃から見続けてきた風景の、記憶の中に隠れている曖昧な情緒の残像のようなものを一番描きたいこと。それをもう少し具現化し、自分の中の原風景をまずは見つけようと思いました。(齋正機)

〔図版=2003.6.7 『イチジク』 齋正機 クレヨンドローイング 2003年〕


エスキースについて

 私にとってエスキースは、頭でなく手を通して考えるものです。絵は手で描くものですし、手で記憶した形は、頭で考えた以上のものが出ます。その感覚を大切にしないと、形はいじれないし、自分が本当に求めているものを追求できなくなります。ナイフを研ぐように、自分の中で感覚を磨いているような感じです。忙しくてエスキースをさぼっていると、「ああ、錆びてきたな」、と感じます。しかし、常に感覚を大切にしたいと思いますが、なかなか難しいことです。私も大人になって、日々の生活に追われるようになりましたから。(齋正機)

〔図版=2003.4.6 『ツバキトキイロイシシ』 齋正機 クレヨンドローイング 2003年〕


これから

 自分が本当にいたい場所や感覚を絵で再現しているのかもしれません。造形的な裏付けや意識はありますが、それらを超えたところから絵は見えてくるのではないでしょうか。これから先はまだわかりませんが、自分に嘘をつかずに制作していきたいと思います。(齋正機)

〔図版=2003.5.29 『タンボノクラ』 齋正機 クレヨンドローイング 2003年〕

「齋正機クレヨンドローイング展」展覧会リーフレットについて

『齋正機クレヨンドローイング展』展覧会リーフレットを先着順に無料で進呈

 展覧会期中に会場にお越し頂きましたお客様に、先着順で『齋正機クレヨンドローイング展』の展覧会リーフレットを無料で進呈します。本展に出品される作品がカラーで美しく掲載されています。なお、在庫切れとなりました場合には、何卒ご容赦ください。

齋 正機|略歴

齋 正機 (さい まさき)

1966年福島県生まれ/1992年東京藝術大学美術学部絵画科日本画専攻卒業/1994年東京藝術大学大学院修了

個展

1995年齋正機個展(仲通りギャラリー/横浜)/2000年齋正機個展(ギャラリーマスガ/福島)/齋正機個展(仲通りギャラリー/横浜)/2002年齋正機個展(新生堂/青山)/2003年齋正機クレヨンドローイング展「絵日記のように」(ギャラリータマミジアム)

グループ展

1982年第36回福島総合美術展(青少年育英賞)(福島市市長賞受賞)/1993年第37回福島総合美術展(福島市市長賞)/1994年第12回上野の森美術館大賞展(上野の森美術館/東京)/1996年三人展(丸善ギャラリー/名古屋)/邯鄲の歩み日本画10人展(ギャラリーNAF/名古屋)/1997年'97公募新生展(新生堂/東京)/第23回春季創画展/1998年ニュアンスと表現展(ギャラリーNAF/名古屋)/第4回ふるさとの風景展(最優秀賞)(喜多方市美術館/福島)/1999年第2回ART BOX日本画・洋画・版画新人賞展(準新人賞)(ART BOXギャラリー/東京)/第3回越後湯澤全国童画展(優秀賞)(湯沢町公民館ホール/新潟)/ART BOX日本画準新人賞受賞記念展(ART BOXギャラリー/東京)/第1回トリエンナーレ豊橋〜明日の日本画を求めて〜(豊橋美術博物館/愛知)/2000年第35回昭和会展(日動画廊/東京・大阪)/三渓日本画賞2000展(佳作賞)(三渓美術館/神奈川)/第1回信州高遠の四季展(奨励賞)(高遠美術館/長野)/現代日本画の再考展(ギャラリーNAF/名古屋)/名古屋発若手日本画家20人展(古川美術館/名古屋)/2001年第36回昭和会展(日動画廊/東京・大阪)/第55回福島県総合美術展(福島県美術賞・福島テレビ社長賞)(福島県文化センター)/第6回新生展優秀賞受賞(新生堂/東京)/2001公募ふるさとの風景展(優秀賞)(喜多方市美術館/福島)/2002年第37回昭和会展(日動画廊/東京・大阪)/2003年第38回昭和会展(昭和会賞)(日動画廊/東京・大阪)/しらみず美術5周年記念展(しらみず美術/東京)/FIELD OF NOW形象改革(洋協ホール/東京)/第5回みな月展(日動画廊/名古屋)/第3回ミニヨン展(日動画廊/福岡)/第34回日動展(日動画廊/東京)

収蔵先

喜多方市美術館/新潟県湯沢町

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